印象深い出来事と向き合う

次のステップとして、

3.印象深い出来事があった時、自分がどういう気持ちになったのか、自分の中でどういう変化があったのかを思い出す

について触れます。

自分年表がしっかり作れた方、思い出せることが多い方は、書きだした中から「特に印象深い出来事」をいくつか選んでください。

良くも悪くも「この出来事があったから、今の自分がある」と思えるようなことが望ましいです。それは、一般的に「人生の大きなイベント」と呼ばれているものでなくても構いません。自分への影響度を基準として考えてください。

また、情報が少なく年表への書き出しが少ない方、思い出せることが少ない方、あるいはあまり昔を思い出したくない方は、この過去の振り返りフェーズは読み流してください。

年表の話が終わったら、次は「今、ここ」の自分と向き合う、現在の自己分析のフェーズに移る予定です。

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さて、マーキングした特に印象深い出来事について、一つひとつ振り返ってみます。
自己分析として過去を俯瞰する場合には、振り返り方が重要となります。

1.出来事を列挙する

2.「その時」に自分が感じた気持ちを書き出す

3.「今の自分だったら」どう感じるかを考えてみる

4.その時に自分が感じた気持ちは、周囲の影響によるものか、自分自身によるものかを考えてみる。

・ある出来事を「成功体験」と捉えた場合、それは自分だけの努力や能力によって成し遂げたのか?
・周囲の協力や支援をもとに成し遂げたのか?
・チームで達成したことであれば、その中で自分はどんな役回りをしたのか?

・ある出来事を「失敗体験」と捉えた場合、それは周囲の影響によって被った「被害」なのか?
・自分の態度や行動に原因はなかったのか?準備や努力が足りてはいなかったか?
・相手や周りをちゃんと見ていたか?自分のことだけを考えていなかっただろうか?

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手順の2で終了してしまうと、ただ「思い出した」というだけで終わってしまいます。わざわざ時間と労力をかけて年表を作成した効果が発揮できません。どれだけ手順3〜4に進めるかどうかが、自己分析を通じて「自分から学ぶ」ことにつながります。

特に、成功体験よりも失敗体験の振り返りが大事です。失敗体験を振り返ると言っても、自分がやってしまったことを「後悔したり」「嘆いたり」して自虐的になるのが目的ではありません。

目的は

1.自分はどういう態度・行動を取る傾向があるのか。過去の実例からパターンを知る

2.成長した「今の自分」であれば、同じ状況になった時に、どういう対応を取るかを考えてみる

3.今後、似たような状況になった時に、2で考えた「進化した」対応を取れるようにする

という手順を経て、失敗から学び、次の成功に結びつけることにあります。

そのためには、「自分の主観的な側面を」「客観的に見る」という、一見矛盾したような姿勢を取ることが求められます。年表という形式で「紙に書き出す」という行為は、この矛盾した姿勢をとるべく、自分の過去を「客観視」するためのアプローチです。

「思い出す」「俯瞰する」という2つの行為を、頭の中だけで両立させるのはなかなか難しいものです。紙に書き出すことで「主観的な過去」を外部に取り出し、自分は「客観的に見る」という行為に集中できるようになります。

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また、成功体験であっても、振り返り、次に活かす材料になりえます。掘り下げて考えてみると、自分の力だけで達成した物事というのは、それほど多くないと思われるケースも出てくると思います。

私自身、「自分の力でやった」と思っていたことでも、いま考えると周囲の支援や協力がどれだけあったことかに気付かされます。それを知ることにより、今度は「意図的に」周囲の理解・協力・支援を得て、より高次の物事を成し遂げる能力と方法を身につけることができると考えています。

そして、周囲の理解・協力・支援を取り付けるためには、日頃から「どんな人間であるべきか」を考え、それを態度と行動で示していく。そのための、意識改革→行動改革→習慣化のプロセスが、私が考えている「自己分析を通じた自己成長プログラム」の大枠です。

この考え方を踏まえた上で、これまでの失敗・成功を振り返ってみてください。

・あの時は○○したけど、今だったら○○するだろう
・あの時は○○と思ったけど、今だったら○○と思うだろう
・あの時は○○のせいで自分が傷ついたと思うけど、今だったら自分にも原因があったと思うかもしれないと
・あの時、○○に△△してしまった。悪いことをしたと思う。また○○に会える機会があれば謝りたい
・あの時、○○に△△していただいた。ちゃんとお礼も言えなかった。また○○に会える機会があれば感謝を伝えたい

改めて、気づくことがあると思います。

経験から学ぶ

これが自分史作成の目的です。
この行程を通じて「今だったら違う態度・行動・反応を取る」と思えたならば、きっと年表作成に要した労力は報われるでしょう。

「あの時はああしたけど、今度からはこうしよう」

その積み重ねが、願望を叶えていく確実な一歩一歩になっていくと、私は考えています。